【ストーリー】我の事件簿

(※架空/二次SS) アイドルωキャッツ!
6/10リルムの日Twitter企画参加のSS。
【我の事件簿】


リルム「わーーーー杖の人!?」
物語は小娘の叫びから始まった。

昼下がりのアイドル事務所で、我こと魔杖エターナル・ロアは真っ赤になっていた。
もちろん恋をしているわけではない。
比喩でもなく、物理的に真っ赤な状態だ。

リリー「むむッ!?今の叫び声は事件ですか?事件ですね!!」
アイラ「うわっ床一面、真っ赤だね…。」

リリー「床一面の赤…はッ!なるほど、つまりこの赤いものはそこにいる被害者の血痕ですね!ドヤァァァ!!」
エクセリア「ひ、被害者…エターナルさん死んじゃったんですか?」

小娘の叫びを呼び水に、他の連中も集まってきたようだ。

セラータ「ん…まて被害者でいいのか?被害杖じゃないのか?」
ガトリン「被害者でも、被害杖でも大丈夫ですぞ。
このガト子めにお任せを!!シニタクテモシネナクナールを処方しますね!」

いやガトリンなんだそれは、服用者の意思を捻じ曲げてどうこうしようという、
邪悪なものを感じるんだが…。

そもそも我死んでないし…。
床に横たわって全身真っ赤な状態だけど、死んでないし…。
こら!ペオルタン、チョークで我の周りを囲むなッ!

リルム「杖の人…。」
お?小娘がなにやらしおらしいな、ちょっとは我に同情でもしてくれているのか?

リルム「私が目を離したからいけなかったのかな…。」
普段の扱いを思い出せと言いたいところだが、小娘なりに反省しているところは評価すべきだな。

セラータ「そ、そう落ち込むな!これから責任持ってちゃんと育てればいいじゃないか。」
エクセリア「そうですよ。リルムさんならできますよ!」

リルム「…うん、そっか!そうだよね。ちゃんと最後まで面倒をみるのは飼い主の責任だもん。」
我、飼い犬か何かだった!?
いや飼い杖?
いつも投げられていたのは小娘的な散歩方だったの!?

リルム「責任かー大切なことだよねー。」
こいつらが揃うといつものことだが、今回もやっぱり話が迷走してきたぞ。

リルム「よし!杖の人!!赤いのを吹き飛ばすくらい勢いよくーーーー。」
あ…我もう、ここから先の展開よめちゃった。
なんでさっきの流れから、我がこうされるかはまったく理解できないけどッ!

リルム「いっくよーー!」
小娘がいつものごとく、我を構える。
我を持った時に、赤いのが小娘の服について、ちょっと申し訳ないなーなんて思ったが、
安心しろ小娘…その赤いやつは洗ったら簡単に落ちるそうだ…。

リルム「グレェェーートザッパァァァーッ!!!」
エターナル・ロア「こうなると思ったーーーーー!!!!」
こうして我は散歩に出かけることになった。

ペオルタン「オメエたち相変わらずピュアだなあ~。」


この光景を柱の影から見ていた、仕掛け人の一人だった虎が呟く。
???「……完全に失敗であーる。」

 

彼の手に握られた『ドッキリ成功』と書かれた看板は使われずに終わった。
 

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