【ストーリー】撮影はクエス=アリアスで起きているんじゃない…異界で起きてるんだ

(※架空/二次SS)
黒ウィズ ゴールデンアワード2018、後半戦 嘘猫のウィズ 投票応援SS。
【撮影はクエス=アリアスで起きているんじゃない…異界で起きてるんだ】


君は先ほど拾ったカードの持ち主を捜すため、街を歩いていた。

常なら行動を共にしているウィズは、
人助けは君に任せたとばかりに、先に宿屋へ戻ってしまった。

そんな気まぐれな行動も師匠らしいなと笑って許せてしまうあたり、
ウィズとの付き合いには慣れたものだ。

カードの落とし主は、少し捜してみて見つからないようであれば、
ギルドに預けてもいいと思っている。

それほど時をおかずウィズとも合流できるだろう。
そう思い一歩踏み出した瞬間、君の視界は光で埋め尽くされた。

………
……
ウィズ?「チミ、カメラを構えるニャ。」
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目に突き刺さるような、陽光。
じりじりと熱をもった日差しが、ローブの上からでも感じられる。
肌を伝って落ちていく汗が、酷く不快だった。

またか…と君は思った。

ざざん…ざざん…と波を背に、師匠を騙るアレがいた。

ウィズ?「あれ?チミ、今またか~とか思ったニャ?
安心していいニャよ。
ここは所詮二次ニャ。公式とは関係ない嘘の空間ニャ。
アタイとのこの逢瀬も非公式なものニャ。」

何が嘘なのだろう…心底どうでもよかった。

ウィズ?「とにかくさっさと進めるニャ。カメラを構えるニャ。」
先ほども言っていたカメラとはこの黒い機械だろうか?

ウィズ?「そういうかまととはいらないニャ。チミはカメラを扱えるニャ。」
よくわからないが、とりあえずこのボタンを押せばいいのだろう。
逆らうのも面倒なので、君は付き合うことにした。

ウィズ?「頼んだニャ…。」
これまでと違う様子を漂わせた謎の猫(?)に君は微かな違和感を覚える。

………
……
黒猫の魔法使いのお人好しは、十数枚の写真を撮り終えてから発動された。
何かあったんですか?と君は、目の前でポージングする謎の猫(?)に問いかける。

ウィズ?「戦ニャ…、戦があるニャ。」
戦?それは穏やかではない。

ウィズ?「チミ、さっき青いカードを拾ったニャ?」
そういえば、落とし主がわかない不思議なカードを拾った。

ウィズ?「それを見るニャ。」

懐にしまってあったカードを出す。
そのカードには【黒ウィズゴールデンアワード2018/アワード後半戦投票券】と書かれていた。

ウィズ?「つまりはそういうことニャ。」
まったくどういうことかわからなかった。

ウィズ?「わかってるニャよ?アタイは万人うけするタイプじゃないニャ。
アタイの存在をうけつけない人だっていっぱいいるニャ…。
でも…なかには送料無料のために抱き合わせでアタイを買ってくれるような優しい人もいるニャ!!」
まったくどういうことかわからなかった。

ウィズ?「そんな優しい一票をかすめ取るために、チミと選挙ポスターを作ることにしたニャ。
この写真はそれに使うやつニャ。」
最後まで聞いても、やっぱりどういうことかわからなかった。

…だが、それでも謎の猫(?)の情熱は伝わった。
伝わってしまったのだ。
君の人助けスイッチが押されてしまうほどには。

明らかに雰囲気が変わった君を見て、謎の猫(?)は鼻息混じりに呟いた。
ウィズ?「やれやれ…やっぱりチミは相当なお人好しニャ。」

………
……
弾けるように煌めく、陽光。
こちらを応援してくれるような強い日差しが、ローブの上からでも感じられる。
肌を伝って落ちていく汗は、とても爽快だった。

目線ください!と言って、君はカメラを構えた。
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