【ストーリー】ゴールデンアワード2018リフィル編

(※架空/二次SS) 黄昏メアレス
ゴールデンアワー2018リフィル編】

 

リフィル「らっしゃーせー。」
これを着て給仕をすれば、給与アップという<巡る幸い>亭、店主の誘いを受け、
いつもと違う格好で給仕をするリフィルのもとへ、リピュアがてててっと走り寄る。
 
リピュア「ねえねえ、リフィルー?」
リフィル「なに?リピュア。」
リピュア「うん、あの…あのね。この黄昏ベリータルトってリフィルが作ったんだよね?」
リフィル「そうね。」
リピュアの手元には、美しい光沢を放つフルーツをのせたおいしそうなタルトがある。
先ほど、リピュアに食べていいわよと差し出されたお菓子だ。
 
リフィル「…口にあわなかったの?」
タルトは1/3ほど食べられた状態だった。
完食するほどおいしくなかったということだろうか?
 
リピュア「ううん!逆!!すっごく…すっごーくおいしい!!」
リフィル「そう、よかった。」
ならば、残されている理由はなんだろう。
 
リピュア「あの、それでね。私にもこういうの作れるかなって…。」
リフィル「…なるほど。」
そういうことか。
ここのところ、書類仕事に追われ、食事すらままなっていない人物に心当たりがある。
きっとその彼に差し入れてあげたいのだろう。
 
リフィル「お菓子の作り方、教えてあげましょうか?」
リピュア「いいの!」
 
リフィル「いいけど、高いわよ?」
授業料など、取るつもりはないが、咄嗟にこんな言葉が口から出た。
 
アフリト「わしが払おう。」
どこから見ていたのか、煙のようにゆらりと姿をみせたアフリトが、すぐさま返事をし、再び姿を消す。
リフィル「………。」
彼が払ってくれるならいいか、とあっさりリフィルは金をせしめることにした。
 
リフィル「今日はもう終わりだし、これから作りましょうか。」
リピュア「わあ!ありがとうリフィル!」

 

リフィル「じゃあ、少し待っていて。その間お菓子作りに必要なものをためておきなさい。」
リピュア「必要なもの?」
なんだろうと少女が食いつくのを見てから、リフィルは返した。
 
リフィル「…愛よ!」
リピュア「愛!!!」
リフィル「えぇ。お菓子作りに必要なのは、ためこんだ聖なる愛なのよ…リピュア。」
リピュア「よ、妖精にもためられるかな…。」
リフィル「冗談よ!」
リピュア「冗談!!!」
 
リフィル「正確な計量としかるべき手順を守れば、おいしいものは作れるわ。」
リピュア「正確な計量かあ…妖精にもできるかな?」
リフィル「できるわよ。私が教えるんだし。」
リピュア「うん、がんばるね!」
こうして、妖精魔法に頼らない料理教室が始まった。