【ストーリー】ゴールデンアワード2018レグル編

(※架空/二次SS) 幻魔特区RELOADED
ゴールデンアワー2018レグル編】

 

つかの間の空き時間。
レグルとシロは、6号ロッド周辺を散歩していた。
 
レグル「シロ、せっかくだし少し遊んでいくか?」
シロ「ぁう!」
レグルは持っていたディスクを、すいっと投げる。

綺麗な軌跡を描いたディスクは、空を駆け、街路にある茂みの先へと消えていった。
遅れてシロがディスクのあとを、わふわふと追う。

楽しそうに走っていたシロだったが、茂みに突っ込んだ瞬間、悲壮な声をあげた。
シロ「あぅぅぅううううううううううっ!!」
レグル「どうしたシロ!?」
 
魔物か!?と、焦ったレグルが慌てて茂みをかき分けると、そこにいたのは、高度戦略用拡張型ガーディアンインターフェースのアサギだった。
 
アサギ「お尻…お尻…。」
アサギはシロの体を地面に固定し、尻を容赦なく、撫でくりまわしていた。
魔物で無かった事に安心したが…だがこれは…これで。

レグル「シロ…。」
シロ「あぅん…。」
なすすべなく、撫でまわされているシロ。
レグルへと向けられるつぶらな瞳が、なんとも哀れだった。
 
レグル「オシリさ…いや、アサギさん。もうその辺で勘弁してやってください。」
アサギ「は!?失礼しました。決して、お尻を触りにきたわけではなく…、パトロール中に、たまたまお尻がこちらに飛びこんできた為の、不可抗力といいますか…。」
シロ「ぁうん…。」
どうやら茂みの先にいたアサギへ、シロの尻がアタックをかましてしまったようだ。
 
アサギ「さっそく、この幸せを全個体へ共有しなければ…。」
レグルは思った。シロ相手とはいえ、これはもはや立派なセクハラではないのかと…。
 
ファルサ「あら?レグル。遠くを見つめてどうしたの?」
レグル「ファルサ…。うーーん、どうした…か。どうした…そうだなセクハラを受けてるところかな。」
どうしたと問われたら、そう答えるしかなかった。
 
ファルサ「ふうん、受けられるものは受けておきなさいよ。きっとお得よ!」
レグル「おー…。」
ファルサの見当違いの応援にも、おーとしか言えなかった。
 
レグル「がんばれ…シロ。」
アサギを止める事、叶わず…。再び撫で始められたシロを尻目に、レグルはあきらめの表情を浮かべた。
なんともいえない事態ではあるが、きっとこういうのも穏やかで平和な時間なんだろう。
 
<そうだな>と呆れ交じりの声がどこかから、聞こえた気がした。